【Der scheidende Sommer】


日差しが陰るのが早くなってきた。
車を降りた時にはまだ天の高い位置にいた太陽は、すでに大きく傾いている。
日が短い。夏至から月日が経っているのを実感する。
そういえば、空気もだいぶ涼しい。昼間はまだ暑いけれど、夕方になると冷たい風が吹くようになった。
いつのころからか、アブラ蝉の声は聞こえなくなって。
ふと目にするショーウィンドーも、すでに秋の装いだ。
あたりを金色に染める物静かな太陽が、アスファルトに長い影を伸ばし始めた。
俺は慣れた新宿の街をのんびりと歩いて、スバルに向かう。







黄色い樹の葉がふるえる
樹の葉が降っている
やさしいもの、なつかしいものが残らず
枯れて、沈む、墓の中へ


森の梢の周りに、いたましげに
日没の光がふるえている
これは、別れを告げてゆく夏の光の
最後のくちづけかもしれない


心の底の底から
泣かずにはいられない気持がする
今この有様がわたくしに
恋の別れをまたしても想い出させる


お前と別れるさだめだった
まもなくお前の死ぬことが判っていた
私は、去ってゆく夏であり
お前は枯れてゆく森だった







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